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恵比寿にて〜30

《29日の午前6時前、神宮外苑を自転車で走ったら警備会社員がウジャウジャ居るので何事かと訊いてみると午後の2時から国立競技場でコンサートがあるからという。学芸会みたいなものの何処が良いのか僕には分からないが。
 
《都市計画に携わる後輩と恵比寿のオイスターバーでの会話。
時代の最先端を走っていたニュータウンが今や高齢化と孤独死の危険を内包しているという。
僕が子どもの頃は色々な職人が家に仕事にくると10時と3時にはお茶とお菓子を出したものだった。だが近代化の象徴のニュータウンでは旧来の陋習を拒絶しようと住民協定で職人が水を求めても拒否した。自販機でPETボトルの水が買えるような時代ではなかった。
人間の連帯を否定した日本社会が受けるべき当然の帰結ではないだろうか。
 
《滑走路のない小笠原諸島の急患移送にオスプレーの活用が検討されているという。当然搬送先は屋上にヘリポートのある,僕の家から300メートルの都立広尾病院だろう。例によって自称市民運動家がアジりに来るだろうが僕は反対する気は毛頭ない。
 
《隣の桜が満開になった。花の季節に日本にいるのは何年ぶりだろうか。
あっけない桜の花を見ると僕は何時も井伏鱒二氏の名訳を思い出す:
花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ
 
Lauburu | 東京で | 17:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

恵比寿にて〜29

《春夏を問わず甲子園の季節に日本にいるのは何年ぶりだろうか。NHKの放送を見る。アナ、解説者、試合後の監督の談話を聞くと人間的な生き生きした言葉が聞かれない。暗黙の語彙制限があるのではないか。
このような世界を僕は共有できない。

 
《3人目のモンゴル人の横綱が誕生して、またぞろ日本の力士の心構えの弱さへの論調が目立つ。そうだろうか?
テニスの英国オープンで英国人が勝ったのは77年ぶりだったし、自転車の最高峰のツールドフランスでは29年間もフランス人は勝っていない。国際化とはそういうものなのだろう。
褌文化が残る日本でも僕は褌一丁で衆人環視の前に出るのは厭だ。まして外国人が相撲の世界に入るときには民族の美学を捨ててもという強い決意があるに違いない。

 
Lauburu | 東京で | 20:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

恵比寿にて〜28

《2011年3月11日、僕はイルンで午前7時(日本時間15時)のTVEのニュースを見ていた。2004年3月11日にマドリードでの列車爆破テロで 100人以上の人が殺された忌むべき日だったからだった。途中で突然NHKのニュースが流れ始めた。日本で何が起こったのか。恐るべき津波の映像だった。
続いて流された福島原発の事故を見たときは呆然とするだけだった。
僕は裏付けの数字は持っていないが、Yahoo USAは山岳の多い小さな島国の日本では国土の3パーセントに国民の80パーセントが住んでいるという。米国から見れば汚染された小さな土地でも日本では広大な土地なのだという論は説得力があった。
 
《新宿文化センターのテーマは《地球は我が家》:つらい人生を背負ったウガンダや東北の、子供たちと若者たちの音を通しての自己表現だった。理屈などは何もない。僕は日本人だから和太鼓は子どもの頃から耳にしている。だがこの和太鼓の迫力は違う。ウガンダの打楽器の音に乗ったウガンダの子どもの踊りは初めてだった。何という率直さ。ピカソや渡辺貞夫がアフリカ文化にのめり込んだ気持ちがよく分かった。オレは何をしてきたのだろうと彼らは思ったのだろう。人間は素直な本能を忘れてはいけないのだと。僕もその自信はあったはずだが。

 
Lauburu | 東京で | 13:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

恵比寿にて〜27

《本屋でNHK出版の小冊子に載っていた川柳:《弁当は蓋の米粒先ずつまむ》を見たときに感じが出ているなと何とも云えない気持ちがした。日本が貧しかった時代への郷愁。満ち足りた現代では不可能な感慨。
むかし母に蓋につく米粒の話をしたら、一番上に海苔を敷き、海苔が蓋に着かないように目玉焼きを裏返しにして上に置いてくれた。この弁当は中学から高校の6年間変わらなかった。
 
《木工芸の黒田辰秋氏の作品展を横浜そごう美術館に見に行った。欅の漆椀、螺鈿の葛切りの器、ガウディもびっくりの椅子。いま日本で欅の漆椀を日常で使いこなせる家庭はどれほどあるだろう。洗うときには微温湯で、柔らかい布で拭き取る。懐石料理で漬け物で椀を洗う湯桶はここからきたのだろうか。西欧化は必ずしも精神の豊潤さには繋がらない。
僕は漆工芸に詳しいわけではない。学生時代にキリンビールのロゴマークは漆工芸の中興の祖の六角紫水氏の作品と知ってからだった。
 

 
Lauburu | 東京で | 14:04 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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