*久しぶりの雨のイルン。秋の到来か。東京に比べれば贅沢な話だが、強烈な夏がないのは少し寂しい…ような気がする。
外に出るのも億劫なので家の掃除をしてから理髪へ。
スペインでは理容店も美容院もpeluqueríaなので男性向けか女性向けか両方なのかを確かめるのが先決。洗髪は何処でも後ろ向きなので(日本の美容院のバックシャンプーと同じ)第四頸椎に靱帯骨化がある僕には厳しい姿勢だ。洗髪をしないと毛屑が襟元から入って気分が良くない。そこで頸椎に負担がかからない椅子の角度の店をさがすのだった…これが結構難しい。
理髪一つをとってみてもこのありさま。外国に住むと耄碌のしようがない。
*スペインのテレビが日本と同じくらいお粗末なので,僕は24時間世界のニュースを見ている。その中の統計で2012年の一人あたりのドルベースでのGDP(スペインではPIB)の数字が出ていたので日本と比較してみた。
・スペイン29,000ドル 28位 人口4,200万
・ドイツ: 45,000ドル 12位 人口 8,300万
・フランス:43,000ドル 20位 人口6,400万
・イギリス:40,000ドル 23位 人口6,300万
・オランダ:47,600ドル 13位 人口1,600万
(日本: 38,000ドル 24位 人口13,000万)
日本は2000年度には一人当たりのGDPは37,000ドルで3位だった。それが凋落して今は24位。10年でこんなにも地盤沈下してしまった。
西欧諸国は日本よりも人口は少ないが,一人あたりのGDPは日本よりも上位だ。
この数字を見ると少子化は嘆くべきことなのか。確かに過渡的には老人社会になるだろうが老人は必ず近いうちに死ぬ。
いま必要な政策は《老いぼれが死んだ》あとで、どのような社会を作るのかの青図を作ることだろう。
*実家が経済的余裕があったので新聞は:読売、朝日、日経、報知をとっていたので自然に新聞の読み方が身についていた。
社会に出て先輩が:《やっぱり朝日だ》というのを耳にして僕は吹き出した。理由を詰問されて説明したら:《金持ちのドラ息子には朝日は似合わねぇ〜からな》、《?》。
振り返ると僕の青年期は《第二次廃仏毀釈》の時代だった。日本の日本人の全てを否定することがインテリの証だった。ビールに至るまでも。
・20歳 浅沼の北京での《米帝は日中共同の敵》発言
・32歳 本多勝一の《中国の旅》
・44歳 吉田清治の《朝鮮強制連行》
このインテリ願望に悪のりした新聞があったが、今更引っ込みもつかず屁理屈を並べ立てている。
それならそれでも良い。どのような将来像を頭に描いているのだろう。
保守政権憎しと保身で盲目となって、将来を担う世代の夢を奪うことは念頭にないらしい。
そういえばこの新聞が出版した本に:《貧困なる精神》というものがあった。
僕は右傾化を憂慮している。そして怒りすら感じるのは《右傾化を後押しする軽率》な進歩的(と称する)言動だ。日本国民は《君たちの独善的プロパガンダ》に左右されることはない。むしろ反発するだけだ。それを分かって欲しい。